構造化プロジェクトマネジメント(SPM) ケーススタディ - Step 9 -

ステップ1から8を繰り返す(Step 9)

10ステップもいよいよ残すところ2ステップになりました。ステップ9について考えていきましょう。

このステップはPSI評価点はありません。その代わり、ステップ1から8までのPSIを上げることを考えます。プロジェクトが進んでいる間ずっと、プロジェクトマネージャはステップ1から8の状況を確認し続けます。たとえば次のような問いかけを毎週行ないます。

  • ・(ゴールを明確化したDMMを見ながら)ゴールに何か変化はないか
  • ・(ガントチャートを見ながら)仕事に変化はないか、もっと詳細に計画できないか
  • ・自分はプロジェクトマネージャとして皆を率いているか
  • ・人の変化はあったか、追加の人が必要か
  • ・余裕はまだ残っているか
  • ・リーダーシップスタイルは適切か
  • ・進捗のポジティブサイン、ネガティブサインは何か
  • ・報告書に正しく情報が書かれているか

PSI評価点の低いところを中心に日々改善していくことがポイントです。継続して改善活動ができるようにするためには、プロジェクトマネージャの一週間の行動をきちんと決めておくことが重要で、これをSPMでは、「プロジェクトマネージャのウィークリールーティン」と呼びます。それはだいたい次のような形になります。
Step9-weekly-routine.png
まず毎月曜日にその週に起こるべきことを明確かします(「ターゲット設定」)。やり方はステップ7を参照してください。それが済んだら、その日に起こるべきことを担当する人とのコミュニケーションを通じて(ステップ6参照)、確実に実行されるようにドライブします。実際のプロジェクトでは、課題管理や課題の解決なども日常業務になるでしょう。週明けはプロジェクト以外の業務もなるべくまとめて行なっておきます。

火曜日以降は日常業務を粛々と片付けます。毎日やるべきこと、起こるべきことを確実に実現することが重要です。

金曜日には、週の総括をし、状況報告書を書いて提出します。毎日の進捗がきちんと把握できていれば、報告書にはあまり時間をかけずにすみます(ステップ8参照)。

今回の事例の場合のように、土日にも仕事が行なわれる場合には、このウィークリールーティンを少しずらすことになりますが、基本は変わりません。